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2010/01/12

独逸阿房列車 本編3(前半)

平成21年9月20日。

この日は昼過ぎまでニュルンベルクに滞在する予定だったが、予定を早めて、11:28ニュルンベルク発のICEでミュンヘンへ移動し、ミュンヘンで乗り換え。
ミュンヘンから乗るのは、オーストリア連邦鉄道の誇る高速列車、Railjetである。
このRailjetは高速列車でありながら、日本の新幹線やドイツのICEなどのような「電車」ではなく、「電気機関車」が「客車」をひっぱる、いわゆる「客車列車」なのだ。
日本ではブルートレインなどが「客車列車」として有名だったが、近年では絶滅の危機に瀕している。
元鉄道好きとしてはこういった「客車列車」には興味をひかれざるを得ない。

ところで、この時期ミュンヘンでは「オクトーバーフェスト」なる大規模なビール祭りが開かれているらしく、祭りの恰好をした旅行客がミュンヘン中央駅にも溢れている。
しかし我々はそんな混雑をあえて避け、今回ミュンヘンは素通りする。
案内板を眺め、目的のホームを見つけると、Railjetがその大きな図体を横たえていた。

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M6 /Planar T*50mmF2 /DNP CENTURIA400 /ミュンヘン中央駅

このRailjet67便は2回国境をまたいでハンガリーのブダペストまで7時間以上もかけて走る長距離列車なのだが、今回はお隣オーストリアのザルツブルクまで、およそ80分間だけの短い乗車である。
車体は赤とダークグレーのモダンな感じ。
機関車はドイツのそれのようなごついやつではなく、丸みを帯びた流線型で、日本の国鉄のC55という蒸気機関車の流線型タイプになんとなくイメージが似ている。
ドアの横にはボタンが付いていて、押すとステップがパタンと降りてきて乗車する仕組み。
ボタンを押してドアを閉めればまたパタンとステップは格納されてゆく。
なかなか忙しいステップだ。
車内は1×2の3列シートで、やはり革張りで十分な広さ。
通路の上にはモニターが設置され、諸情報や現在地などが表示される。

とりあえず列車をお尻から頭まで眺め、売店で買ったサンドイッチとコーヒーとともに乗車する。席はガラガラで難なく座ることができる。
お腹が空いていたので、車窓を眺めながら食べようと思っていたサンドイッチは発車前になくなってしまった。

車窓にはのどかな牧場や農村が広がる。

「牛がいたよ」
「午じゃなかった?」
「牛に見えたよ」
「午じゃない?」
「じゃあ間をとって羊ということにしよう」

通路を挟んだ一人掛けのシートには、カッコいい帽子をかぶったイケメン兄さんが座って、彼も窓の外に盛んにカメラを向けている。
どこに向かうのかは知らないが、旅行者なのだろう。

あっという間にザルツブルクが近づいてきて、下車の準備を整える。
イケメン兄さんもここで降りるようだ。

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M6 /Planar T*50mmF2 /DNP CENTURIA400 /ザルツブルク中央駅

イケメン兄さんは列車を降りると、ホームで待っていた女の子と抱き合った。
おー、これが再会シーンのおしゃれ版か。
ドイツとオーストリア、二つの国に隔てられた彼らにはどんな事情があるのだろう…、などとついカッコいい方に考えてしまうが、ミュンヘンからザルツブルクまではおよそ150km、上越市と新潟市くらいの距離に過ぎない。
けれども、「ミュンヘンとザルツブルク」、「ジョーエツシとニイガタシ」、どうも語感で負けている気がするのが悔しいところではある。

ザルツブルク中央駅からゴロゴロカートをひっぱり、ホテルを探す。

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コメント

俺はヨーロッパに行ったことはありませんが、その外国人同士の「抱擁」のロマンティックな、あるいはサバサバとした?(笑)様子は想像できます。

それにしても、食べることにあまりご関心がないみたいで、俺みたいに食い意地だけは一人前な奴(笑)からすると、なんだかもったいない。
旅行に行く楽しみの半分くらいは、食べ物かもしれないです。

投稿: お腹 | 2010/01/15 21:59

お腹さんこんばんは。
ああいう映画のようなシーンが本当にあるもんなんだねえ、
などと、田舎住まいの僕は思いましたよ。

食べることには正直本当に関心が無いんです。
もったいないともよく言われるんですが…。
初の海外で、食べること以前に見るもの触れるものでいっぱいで、
「食」にまで気が回らなかったのかも知れません。
けど日本でもそうだから、やっぱりもともと関心がないんでしょうね…。

投稿: brix | 2010/01/15 23:06

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