カテゴリー「02.Leica」の記事

2013/09/04

近況というようなもの

前回記事をアップしてからというもの、5ヶ月以上が過ぎた。
こんなにブランクが空いたことは初めてだ。
いつもは「早いもので気づけばもう9月…」というような書き出しにするのだろうが、いつもお決まりではつまらないし、ずっとアップしていなかったことは自分で気づいており、いかにも白々しい。
とにかくなんでもよいから何かそれらしいこと書かなければ、ブリグを再開するきっかけを作れない。
こういう風に、ごちゃごちゃ書いて、なんとなくまた書き始めるのである。

と前置きしたところで、その後のことを思いつくままつらつらと、箇条書きに挙げていく。

・異動があり、仕事が変わった。住所は変わらず。

・春が来て、夏も来て、秋が近づいている。

・どんぐりはアブラムシやアメリカシロヒトリの幼虫に悩まされながらも、元気に伸びている。
今朝は出勤前にアメシロの幼虫を20匹ほど退治した。
間もなく成長を止めるだろうが、春からの今シーズン、伸びれるだけ伸びたという感じで満足だ。

・家はまだ土地の造成が完了せず、未着工。
大体の設計は終え、今後は細かい内装などを詰めてゆく。
竣工は年度末の3月末を予定している。
どうやら本当に自分の家というものが建つらしい。

・昨年ドイツに行ってから1年が経とうとするのに、独逸阿房列車シリーズは未完。
これについては正直に自己申告しておく。

・MINIは壊れず元気に走っている。

・ギターは増えず、減らず、特に上手くもならず。

・カメラは増えず、減らず、特に上手くもならず。
M2は現在修理中。
近々レンズを1本処分し、手元にはズミクロン50/2を1本のみとする予定。

・ブログの画面の一番上に楽天の広告が出るようになった。
楽天以外の広告も出るらしい。
お陰で最近楽天で検索した商品―家につける照明や、涼しくなったので欲しくなったスーツ、サバカレーの缶詰―なんかがぐるぐる回っている。

本ブリグの内容に沿って書くとおおよそ以上になる。
もともとこれといって深い内容を持つブリグではないので、久々の再開のときも楽なのである。
今後、予定通り進めば、秋がしっかりと来て、引き続き冬が来て、さらに春も来て、家ができる。
今後のことを予定通り進めるには、何より元気でいることだ。
と、殊勝に思うのは、ブリグを始めた当時27歳だった僕が34歳になったからではなく、毎日肩コリと腰イタに悩んでいるからでもなく、健康診断を今日、受けたからである。

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2012/10/21

快速独逸阿房列車 その3

快速阿房列車第3回目。
4日目から5日目のベルリンを辿る。

平成24年9月18日火曜日。
バンベルクを昼前のICEで発ち、いよいよドイツ連邦共和国の首都、ベルリンに向かう。
ベルリンまではおよそ4時間ほどの長旅である。

この列車では前回のドイツ旅行ではできなかったあることを実行することにする。
それは、車内でのお食事。
前回はビュッフェでおやつは食べたけれど、食事まではできなかった。
日本ではほぼ全滅した食堂車。是非体験したい。
ところが、座った座席はちょうどコンパートメントで、折りたたみのテーブルまである。
どうやら座席で注文すればこの場で食事がとれるらしい。
そこで、若くて愛想のいい車掌さんにメニューを持ってきてもらい、この場でいただくことにする。

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メニューを見てもよくわからないので、大体の大きさを聞いて、推測で注文。
注文を取るのも、配膳するのも車掌さんの仕事。なかなか忙しい。
でてきたのは大量のサラダと豆料理。チリコンカンとかいうやつ。
十分な量で、満足する。

さて、先は長い。ドイツの沿線風景は、日本のような起伏に乏しく、はっきり言えばつまらない。

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農家の庭先の椅子におじさんが座っている。
草原の中の一本道を歩いている男がいる。
どこに向かっているのか、その先で何をしに行くのか全く想像もつかない。
明るい、平和な、けだるい昼下がりの景色が続く。
その眠くなるような景色の中に、僕が名前も知らない、僕のことなんて想像にも出てこないような、全くの他人の一生が存在している。
そんなことをぼおっと思いながら、引き続きビールを飲みながら牧場の牛や人を眺める。

夕方、ベルリンに着く。
陽は傾きつつあるが、まだ十分に高い。
とりあえず、街の中心部にある、アレクサンダー広場というところを目指してみる。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /ベルリン市街

ベルリンはさすがに首都だけあって、賑やかだ。
のんびりした南ドイツとは大分雰囲気も違う。
ごちゃごちゃと、いろんな人や物が混じり合っている。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /ベルリン市街

我々はというと、例によってまずはじめにインフォメーションセンターを探すが、見当たらない。
どうも駅周辺は大規模な工事中で、あっちこっち道を掘り返していて、持参したガイドの地図とは既に違っているようだった。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /ベルリン市街

結局、市内地図は1ユーロで買うしかなかった。
ところで、ベルリンでは自転車がとても多く、ぶんぶん飛ばすクルマに混じってみんな乗っている。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /ベルリン市街

ドイツの田舎から北上してきた我々は、ベルリンの雰囲気にはにわかに馴染めず、目の前の人やクルマを眺めるだけ。
日も暮れてきた。
我々は、本格的な市内観光は明日に始めることにして、近郊電車で20分ほどかかる宿に向かうことにした。
翌日は、ベルリンと言えばの、壁を見に行く予定だ。

宿は駅からけっこう離れていて、チェックインの頃には既に暗くなっていた。

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2012/10/10

快速独逸阿房列車 その2

快速独逸阿房列車第2回目。
3日目から4日目のシュツットガルトからバンベルクまでを辿る。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /シュツットガルト中央駅


平成24年9月17日月曜日。
シュツットガルト中央駅発10:07のICEに乗り、ニュルンベルクで別のICEに乗り換え、バンベルク中央駅着は13:52。
とりあえず観光案内所で地図を手に入れるところから始めなければならない。
見渡すと、それらしき小屋があり、窓口から男が身を乗り出して外を眺めている。
暇をもてあまし、観光客を今か今かと待ち受けている様子にも見える。
「アロッ、地図ありますか?」
「ノーッ!」
そう言って男は自信満々の態度で別の方向を指差す。
…。
なんだよ。無いのかよ。
どうやらそこは観光客向けのインフォメーションセンターではなかったらしい。
初めてやってくる観光客に誤解を与えるような態度は厳に慎んで頂きたい。

宿のチェックインにはまだ早かったが、チェックインさせてもらって荷物を下ろす。
さあ、いよいよ街歩きだ。
シュツットガルトでは兄夫婦が一緒だったので何でもやってもらえたが、我々の旅はここからが本番といえる。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /バンベルク市街

バンベルクの街は古く、旧市街には中世の建物が現存する。
僕の頭の中には、本で見た、丘らしき高台からベンガラ色の屋根が折り重なるような旧市街を見下ろした写真が印象に残っており、その場所を目指し、坂を上ってゆく。
その本は、前回ドイツに行くときに購入した、世界遺産を紹介する薄い静かな本だった。

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それほど広くない旧市街に、目的の場所を見つけるのに時間はそうかからなかった。
まさに、ここだ。

翌朝8時頃、散歩に出かける。
外は寒く、吐く息が白い。

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ドイツでは極力ひとつの街に2泊連泊するようなスケジュールにしていたけれど、ここではその後の日程の都合から、1泊しかできない。
それほど注目を集める見所がある訳でもないが、名残惜しい。

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ここバンベルクも、前回訪れたシュパイヤという街も、さっきの世界遺産を紹介する本で見つけた街だ。
おいしい料理を紹介するでも、名産を紹介するでもなく、淡々と街並みを紹介するだけの本だけど、バンベルクもシュパイヤも、とてもい印象だ。
この本の紹介する場所に、間違いはないようだ。
間違いがないというよりも、我々の好みに合っているというだけなのだろうけれど。

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世間さまは火曜日の朝。
みんな出勤だ。

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お店も開店の支度。

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そんな平日のさなか、我々は旅を続ける。
これを書いている今は日常の真っただ中だが、バンベルクにいた当時そこにあった非日常は、まだまだ続いた。

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2012/10/06

快速独逸阿房列車 その1

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /フランクフルト国際空港駅

前回の独逸阿房列車はそのあまりの低速ぶりから発車後3年かかってもいまだ目的地には達せず、後続列車の追突の恐れから運行を中止し、再開の目処は全く立っていない。
その前回の反省から、今回の阿房列車は快速運行とすることが決まった。

その第一回目は、1日目から2日目までの成田~シュツットガルトまでを辿る。
快速で。

平成24年9月15日土曜日。
午前のANAでフランクフルト国際空港へ。
片道約12時間の長旅だ。
ドイツのでの列車は前回と同様1等車にふんぞり返るのだが、不慣れな空の旅となれば3等の小さな座席で大人しくせざるを得ない。
前回も書いたが、僕は窓から見える地上の眺めが大好きで、眺め続けて飽きることがない。

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左は福島県と新潟県の県境にある奥只見湖。
右は佐渡島。

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大陸の上空に至ると、それはもう摩訶不思議な地形が多く見られるようになってくる。
左は複雑に入り組んだ川?凍土?右はアコギ湖。

とにかく眺めは楽しいし、機内食はおいしいし、飛行機は勝手に飛んでくれるし、まあ座席が狭いのは辛いけど、僕に不満はない。
もちろんこれは幸い窓際の席が取れたからだけど。
フランクフルトについても同じ日の夕方。まだ陽は高い。
今回の最初の目的地は兄の住むシュツットガルト。
ポルシェとメルセデスの本社のある街だ。

翌日、兄に連れられ、クルマでポルシェの本拠地へ乗り込む。

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D-LUX3 /ポルシェミュージアム

兄はもう何度も足を運んだであろうポルシェ博物館。
ここでポルシェの歴史のうわべだけをさくっとなぞる。

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本社工場&ショールーム。
日曜なのに開いていたので、遠慮なく冷やかさせていただく。
広大なその中は、当然だけどあっちもポルシェ、こっちもポルシェ。
新潟のディーラーには2台しかないのに。
こんなにたくさん置いてあるんだから、僕にも買えるのが1台くらいあるんじゃないかという気になってくる。
ちょうどカッコいいのが数台いたので、お土産に3台ほど包んでもらおうと思ったけれど、財布には50ユーロ程しかなかったので断念。

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /シュツットガルト市街

午後は電車で市街のマーケットへ。
ちょうど年に2回の大規模なフリーマーケットをやっていて、古物商やら一般人やらが皆店開きしてごった返している。
ちなみに兄はここで中古の歩行者用信号機を買っている

スリに気をつけながらM2で写真を撮っていると、古道具を売っていたお兄さんがちょっとちょっと、という感じで寄ってきて、なんか喋る。
ちょっとカメラ見せて、と言っているらしい。
盗られるのかと思った…。
とりあえずなんて言ってよいのかわからないので「エムトゥー!」と言っておく。

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D-LUX3 /シュツットガルト市街

しばらくしてまた別な爺ちゃんがM2を指差して話しかけてくる。
完全にドイツ語で独り言のように喋るだけ喋ると、満足そうに去っていった。
ドイツといえども、ライカに興味を示すのは古道具屋、年寄りと圧倒的にマイノリティなのである。
カメラを持ち歩いている観光客はとても多いが、そのほとんどはキヤノンかナイコン。
とくにEOSは売れてるんだなあ!!という印象。
あっちもEOS、そっちもEOS、あ、こっちはニコンだ。って感じだ。
オリンパスらしきミラーレスはドイツでも女の子に人気の様子。
マニアックなやつはペンタックスとか。

夜は肉をたくさん食べて満足し、翌日は次の目的地、バンベルクを目指す。

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2012/09/11

踏切

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /新潟市沼垂

使われなくなった踏切。
ここを長い貨物列車が通ることは、もうない。

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2012/09/09

ハツエムニ

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M2 /DR Summicron 50mmF2 /新潟市古町

M2がオーバーホールから帰ってきた。
シャッター幕を交換してもらい、その他各部の調整等。
シャッターはできるだけ精度を出してもらったので、シャッター音はジャっという元気な音になった。
露出計なしで、夕方の微妙な時間帯に持ち出してみたけど、まあネガだし、大きく外して真っ黒、真っ白ということはない。
撮ってると、だんだん細かいことは気にならなくなってくる。

ズミクロンの方も、コーティングの劣化などがあり、あまりきれいにならないかも知れませんよ、と言われたが、ダメもとでクリーニングをお願いしたところ、うまくいった。
こちらは前にM6の調整もお願いしたお店で、さすがという感じ。
予想以上にきれいになって帰ってきた。

という訳で、この週末は早速持ち出してテスト。
M6+プラナーに比べると、どうもピントが甘く感じられることもあるけど、かたや90年代のボディに00年代の最新レンズの組み合わせ、かたや60年代のボディに50年代のレンズだ。比べてはいけない。
第一、全く同じに写ったのではつまらない。
好みの問題だと思うけれど、カリカリパッキリのピント、ハッキリクッキリのコントラストだけがいいわけではない。

フィルムのコマ間も問題ないし、とりあえずM2テストは無事終了。

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2012/08/26

露出ナンテ!構図ナンテ!

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先週手に入れたM2もズミクロンも、もう手元から離れた。
それぞれオーバーホールとクリーニングに、北と南の修理屋さんに旅立った。

なぜそんなに急いで手配しちゃったのかというと、来月半ばの旅行に間に合わせるためである。
レンズはいいとしても、まだ慣れていないM2をいきなり旅行に持ち出すのはどうかなあと思ったけれど、やっぱり手に入れたからには1日も早く使いたい。
1日も早く使って、一刻も早く手に馴染ませたい。

当然のことながら、M2には露出計はついていない。
いきなり旅行に持ち出すにはその点からも不安が残る。
ミノルタコードにも露出計はついていないけど、使っているフィルムはネガだから、適当に撮っても露出を大きく外すことはない。
旅行にはデジカメも持っていくから、適当な場所で一度基準をきめて、あとはそこから1段開けたり絞ったり、速くしたり遅くしたりでなんとかなるだろう。
露出がどうの、構図がどうのとウンウンやっているうちに、目の前の撮りたいものがどこかに行ってしまったり、変わってしまうことの方がもったいない。

余計なことを考えずに、しゅっ、しゅっと撮るぞ。
現像してみて、暗くて潰れていたらそれもまたよし、明るく飛んでたらそれもまたよし、である。
デジカメだったらその場で削除していたような写真が、へたくそで、汚くて、生々しくて、気に入るかもしれない。

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ノルウェイの森 #2

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M6 /DR Summicron 50mmF2 /山形県南陽市

ほんとは山形で撮りました。

初ズミクロン。
手に入れてすぐ、前玉すら全然拭いてもいない、汚れたままの状態で。

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2012/08/19

エムニ!ズミクロン!!

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ふとしたことから、思いがけずM2とズミクロンを手に入れることになった。
ふとしたことから、なんてシレっと書いているが、実はかなり興奮しているのである。

写真館をやっている親戚がいて、その伯父さんがドイツ人と交換したかなにかで手に入れたという、あやふやな経歴を持つこのM2とズミクロン。
目下家の中を整理中という親戚のところで、今後も飾りとされる予定だったところを、急遽現物を見に車で駆けつけ、破格で譲り受けてきたのだ。

シリアルナンバーによれば、M2は1962年製、レンズは1957年製。
これらはまさにライツ社の絶頂期に造られた写真機とレンズ。
残念ながらM2の状態はあまり良くはなく、1/8以下のスローシャッターは粘って切れない。
シャッター幕にもカビらしき痕が。
二重像にもプリズム異常で細かなヒビが見られる。
実用とするには、オーバーホールが必要だろう。

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ズミクロンの方は、後玉や内部にチリや汚れが年式相応に見られるものの、前玉は丁寧に拭いたらきれいになり、ほぼ新品同様に。
このズミクロン、所謂近接ズミクロンだが、接写用アダプターは残念ながら無し。
けれども、通常使用には何の問題もないし、金属製のレンズキャップもちゃんと残っていた。

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M6と並べてみると、材質、加工の違いがなんとなくわかる。
確かによく言われるように、M6には往年のボディの持つ重厚感のようなものは希薄であるように思えなくもないが、その年の差は30年。
逆に、30年もの間よく大きな変更もなしにそのスタイルを守れたなあ、という感じの方が強い。
それは現行のM9にも言えるのだろう。

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これまではずっとZMマウントの国産カールツァイスのプラナーを使っていたので、全くおんなじ50mmf2のレンズがもう1本増えたことになるけど、50mmはお気に入りなので、今後も他の焦点距離には手を出さず、50mmのみで続けていってみようと思う。
ただこのズミクロン、造りが異様にしっかりしているのはいいのだけれど、重いのなんのって、プラナーの倍くらいに感じる…。
プラナーも金属製の立派なレンズなのに。

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2012/05/05

ノルウェイの森

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M6 /PlanarT* 50mmF2 /神奈川県足柄下郡箱根町

ほんとは箱根で撮りました。

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